恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

違和感を誰かに話したい。

短歌する前、私小説を書こうとしていたが、いっこうに書き始めることができなかった。
最初の一行が書けなかった。
短歌なら、57577の定型にあてはめることで、あんな出来事やこんな思いも切り取ることができた。なんて素晴らしいんだ、短歌。

自分の歌は、「超激短31文字で終わる私小説」をあえて目指してるわけではないけど、そんなにおいのする歌が多い気がする。まだまだ勉強が足りなくて、もっと効果的な言葉で置き換えたりして、変化させたりできないためでもあるけれど。

私小説的、ということと関係があるのかと思うけれど、自分のつくる短歌は自分のもつ世界がまるだしのもろだしになってしまう。暴力的で血まみれで同性愛的で呪詛めいている。好き好んでそう作り込むわけじゃないが、思ったまま詠んだらそうなってしまう。それが自分にはしっくりくる。

だけれど、違和感。
インターネットで見るほかの人たちの短歌はきれいで、自分のと違うんだ。見てる世界が違うからなのかな。キラキラでおさまりが良くて、そう、行儀がいいんだ。あと、どこかで読んだことある気がして落ち着かない気分になるんだ。

まっさらの自分は、迷ってる。

インターネットでは、自分の表現は、きっと受け入れられないだろう。受け入れてくれる人も少しいるかも知れないけれど、大方の人には困惑されて失笑されて、今おもってる短歌したい気持ちをだめにしたくない。(いや、あの、その、「そんな簡単にだめになるなら最初からやめちまえ!」とかナシでお願いしますよ)。

今はいろんな歌人のいろんな短歌を読んでいる。いろいろな表現を知って自分の短歌を磨くためでもあるけど、激しく共感して、自分のいびつさを肯定できる時があるから。

まっさらの自分を、本当はもてあましてる。