恋を語る歌人になれなくてブログ

2016,5月 恋の自作短歌をLINEで誤送信してしまったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

短歌がテーマの読書会に行ってきました

名古屋に居た三年前まで近所で夜中まで通ってた延長で、いまだに月に一回くらいお邪魔し、お酒も飲めないのに終電までふにゃふにゃだららとおしゃべりする古本バーのcesta さん(cesta.jp)では、定期的にテーマを決めた読書会が開かれているのですが、今回はテーマが「短歌」でした。

今年に入ったころ「お客さんのなかで短歌に興味がある、短歌の読書会があればという声がある」と聞いて、まあ、わたしは「わーい、それやりたーい」とか大喜びしながら、特に何をしたというわけでもなかったのですが、八人の募集定員ちゃんと集まって始まりました。お店でよく読書会に参加されるメンバーの中で「短歌」というテーマにびびっときた人が参加されてる感じでした。

各自、おすすめの本を紹介していくのですが、普段、短歌する人と短歌の話をすることが多いなかで、短歌しない短歌読者と短歌の話をするというのは何やら新鮮で、ちょっと前ならわたしもそっち側にいたのに気づいたら短歌する人になってるの不っ思議ぃ~みたいな気分でした。

短歌をしないけど好きな作家がどこそこで書いていたのを読んでそれがきっかけでこの歌人が気になり読んでみて好きになった、とか聞くと、どこで短歌が待ち受けておるかわからんよ、ぬふふ、と思ったり。

この前まで書店員...というか地獄本屋の鬼店員だった立場からすると、都会のちゃんとした本屋は別として地方のジャスコに入ってるような程度の本屋には、手に取れる歌集は少なすぎる、元の職場には棚に詩歌の本が一冊も無かった。それでも短歌にたどり着く人を短歌の先輩はみんな温かく手をさしのべて迎えてくれる。だけど、もうちょっと手軽なところから短歌が読めるよ、というのを伝えたくてネットプリントをいくつか持って行ったらとても興味深く見てもらえたようだった。わたしも短歌を始めて半年ぐらいしてTwitterに流れてくるネプリの意味と出し方がわかった時は、読みごたえとお得感にびっくりしたし、ときめいたなあー。

蓋をあけてみれば、百人一首から若山牧水から蒼井杏さんから大辻隆弘さんまで各自持ってきて紹介した本がうまい具合にバラバラで、それも面白かった。参加者募集前にマスターと打合せした時点で、「実作しない短歌読者が選びがちなのではないか(選書がかぶる可能性)」と想定した穂村弘さんと鳥居さんはまったく一言も出なかったのも意外な気がした。


【今日のうた】

真水から引き上げる手がしっかりと私を掴みまた離すのだ

 笹井宏之『ひとさらい』

角川短歌3月号の加藤治郎選・青春短歌三十首から。