恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

未來9月号の歌

毎日泥のように疲れきってからだがキシキシしてもうもうもうー!限界!!って時に、『未來9月号』が届きました。有り難いことです。

ほんとに自信ない(毎月、毎回、つねにわたしは自信ないんだけど...)10首でしたが、大辻隆弘選歌欄・夏韻集の欄頭(というのでしょうか)の五人の中に今月も載せてもらってありました。

ひょぉええ......うれしいというより、もう、ほんとに恐縮して読みました。年を取ってもずっと歌友で居られたらいいな、とひそかに思っているひぞのゆうこさんと並んで載せてもらっていたのも励みになります。ここに載ることは、大辻先生からもっともっと頑張れるで!と言ってもらえてる気がするので、さらに精進したいと思います。

どうぞお読みくださるとうれしいです。

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賞味期限切れてもチーズはチーズだしほろ酔ひ加減のうちに食べ切る

チュパカブラチュパカブラつて言つてごらん南の国の果実みたいに

スマホから蟻があふれてこぼれだす液晶より来て手首に消える

ツイートに流るるあなたの笑顔だけ保存してゆく花盗人よ

あなただけ誘ふきつかけがつかめずに四人で笑ひあつた春の日

年の差を暗算するのがこはくなり手元の関数電卓で引く

混沌の内なる河はポロロッカあやしい夢にわつと目覚める

定食のタルタルソースのたまねぎが勝ち過ぎてゐる黙って食べる

ストローを包んでた白い紙なんかおみくじみたいに折って祈って

「日曜日、海まで行つてみませんか」言ひ出せないまま水ばかり飲む

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そしてそして、「工房月旦」のページでは、佐藤理江さんに6月号の歌から取り上げていただいています。本当に身に余る光栄です。ありがとうございます。どうか195ページをごらんくださいませ。

オペ室に呼ばれた時に読んでいた文語文法打ち消しの「ず」 / 森緑『未來6月号』より