恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

未來11月号の歌

あれ?おかしいーな?10月は仕事も辞めてまるっとのんびりしていたはずなんだけど、今月も月詠ができてないぞ??(*_*)

この頃、自分のつくる歌がどれもダメに思えて、ダメ短歌量産マシンもりみどver1.07という感じで、つくっては壊し、言葉をいじっては棄てる、の繰り返しです。

そんなオロオロの日々に新しい『未來』はやってきます。毎月きちんきちんと届けてもらえて、ありがたくじっくり読んでいるところです。


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未來11月号 夏韻集 森緑

赤と黄のハイビスカスが鳴き叫ぶ声聞きをりぬ風のない午後

扇風機止めておいてね昔みた魔法みたいに天花粉(てんかふ)が舞ふ

コンビニに浴衣姿のお相撲さん歩くと甘いにほひは揺れる

不採用通知が届きできるだけ大きな音を立てて破つた

日めくりを見てゐるだけでめくらない30日は明日へとつづく

気晴らしをしようと兄に誘はれてフレンチデートに向かふ夕暮れ

兄にしか言へない愚痴のあれこれと説明できない未知の味たち

兄の娘はわたしに似てるいちじくのミルフィーユ崩しながらうなづく

生け簀では伊勢海老三尾が立ち上がり折り重なつて上を争ふ

競ふこと馴染めずにゐて伊勢海老のもがく激しさただ見つめをり

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最近のことだけど、自分は何のために短歌してるんだろうと立ち止まって考えたことがあった。自分を掘り下げて見つめ直したい、自分の見たもの感じたものを記録しておきたい、という思いがメインで、短歌でほめられたいとか承認されたい欲求はほんとに薄いのだと思う。

ほめられるにこしたことはないから、ほめられたらうれしいけど、いやいやいやいや、こんなのまだまだダメ短歌ですからほめられるほどの出来ではないですよ、と頑固で冷徹な職人のような気持ちになって素直にお褒めの言葉を受け取れないときもある。

うまいこと言われへんけど、短歌はわたしにとってもっと違う存在だと思う。くわしくはまだ言語化できませんが。。。