久しぶりに、掲載された短歌以外のネタ的な文章を書く。いや、ネタじゃないの、まじのお話、実話だからね。短歌に関係するお話でもあるから、いつも読んでくださる皆様もチャンネルはそのままで、ね。
わたし、人見知りだし、そもそも山奥に住んでて外に出ないし、出会いなんてないし、ツイッターでも「恋人募集(自薦他薦問わず)」って言い続けてるのに応募がないし、とうとうマッチングアプリなるものをインストールしたの。
でも、これ、どうやら写真を載せてないとまともに取り合ってもらえないらしいのよ。写真写りがひどいおブスだから、まともに顔のわかる写真が無くて、自撮りなんてしたことないからもう必死!かたい笑顔で何回も何回も、撮ったわ、撮りに撮った。力尽きて、もうこれでええやん、本体がおブスなのに奇跡の一枚なんて無理やし、とキレ気味に写真をアップして、自己紹介を書いて待つ。
・・・・・・・。うん、普通に何も来ないよね。若い美男美女しか「いいね」されないんだな、と当たり前の感想をもって初日はおわり。(この「いいね」がお互いに交わされて初めてメッセージのやりとりが可能になるシステムなのです)
翌日になると、ちらほらと足跡が残されて、おや?美人でなくてもプロフィールをのぞいてくれる人がいるんだな、と思ってるうちにぽちぽち「いいね」が届くようになってきました。表示される「いいね」数が「5未満」から「6」「7」と実際の数に変わったタイミングから「いいね」されやすくなり、「25」を超えるとこちらから相手を検索しなくても足跡が急に増え「いいね」も増えていく印象です。ほかの人の「いいね」に担保される形なのでしょうか。いや、何だかよくわかりませんね・・・。
3日ほど、自分からはほとんど「いいね」しに行かず、じっと見ておりましたが、「いいね」してくれるのは20代の学生だったり、15歳くらい年上だったり、子供がほしい人だったり、ぴたっと来るお相手の「いいね」は得られずにおりました(このブログで連作「子宮を捨てる」を公開しているし、ご存じかもしれませんが、わたしは子宮全摘出済で出産はできません、性交渉は普通に可能だそうですが)。
ここはいっちょ、自分から「いいね」しに行くか!と恋の狩人になる覚悟を決め、いろいろ検索をしてみたのですが、検索条件には住んでるところや身長や年収なんかを設定できるけど、わたしの中にそういう尺度で具体的な条件がなく、かと言って検索項目には「子供がほしいかどうか」はなくて、くたびれもうけのスーダララという感じでしたの。
登録してからたぶん4日目の夜かな、短歌が趣味の人のコミュニティをのぞいたのです。それならいっそ歌会とか短歌のイベントで出会えるのでは?と一瞬思ったけど、いいえ、わたしはヒキコモリーナの人見知り、出かけるだけで精一杯で声なんかかけられやしないのです。
さすが、短歌!登録してる人間、少なっ!!(そんなこと言ったら、将棋ウォーズやってる人のコミュニティなんて女子はわたし含めて2人だけどね・・・)
いや、少ないってことは短歌ガチ勢にちがいないぞ。だいじょうぶ、だいじょうぶ、「いいね」してみて「いいね」返って来なかったとしてもノーリスク・ノーリターンやし。
そこでね。満面の笑みで自己紹介文も感じがよくて、スガシカオが好きってところも共通してるとっても印象のよい人を見つけたの。でも7歳年下・・・わたしのプロフィールなんて見てもらえるのかな??と思いながらも強く惹かれるものがあって、自分から「いいね」押してみた。
あっ、押しちゃった。と思う間もなく、すぐお相手から「いいね」が返ってきちゃった!え?? え?え?何これ、いいの?これ、マッチング成立っていうあれですよね?めちゃめちゃ汗かいてるんですけど、ちょっとタオル取って来ていいですか?
はじめて、マッチングしたのは、正確には6歳年下の歌人でした。
一昨日の話です。実話です。実話怪談じゃないです、実話です。そこの人!「イワコデジマ、イワコデジマ」とか言わない!
わたしみたいな美人でもない普通の太ましいおばさんが、すごく素敵な若い男性とマッチングされたのもミラクル過ぎるんだけど、最初に交わした話題が「結社どこですか?」とか「短歌研究詠草」とか「うたう☆クラブ」だなんて、少女漫画みたいに出木杉君じゃないか。ほかにも音楽の話やお笑いの話もしたけど、何を話しても心地よくて、こちらがセロニアス・モンクが好きって言ったらすぐ調べて聴いてみてくれる、しかも0時きっかりになると、うまく話を切り上げてお休みなさいしてくれるの、ほんとに実在する王子様ですか!まさか、、、まぼろし~~・・・?
今日で3日目。わたしは会ったこともない人を好きになりかけています。いや、もう、これはノックアウトでしょう。
でも、お相手の気持ちがわかりかねます。趣味があうおばさん、と思ってるのかしら。恋愛対象になるかどうかは、どうすれば確かめられるのかしら。会ってみないとやっぱりわからないのかしら。
これは、記録。これから始まる春の恋愛大戦の。