恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

未来2019年6月号のうた「たねを蒔きたい」

腎臓結石の再発におびえているうちに、6月になっていました。

 

未来6月号、届きました~。毎月たのしみに待っています。

未来に入会して二年ちょっとでお会いできた方、お名前だけネットで見かけている方などたくさん読みたい人が増えました。

やっぱり、知ってる人、気になる人の歌って、まっさきに読みますよ。

 

伊勢歌話会でいつも良い歌をたくさん読ませてくれて、司会のピンチヒッターもがんばってくれている下谷育正さん(たぶん夏韻集でいちばん若いのでは??)、いよいよ今月号から掲載されています。

 

中村は憧れなんだと言いながらアイスコーヒーの氷転がす/下谷育正「トランスパラントの未来」

 

 

2年前の5月号でわたしが夏韻集の子になった時(あの頃はメーテルじゃなくて、まだマリリン・マンソンだったな…)、たくさんの先輩から迎えてもらったのが印象的でした。

先輩方が、わたしのように特にネットで発信もしない目立たない後輩にも目を向けてくださったり、迷ったときにも相談にのってくださるのを、結社の良いところだと感じているので、わたしもそんな良い先輩になれたらなあ、と思う。まあ、まだ成長中ということで。。。

 

 

今月号の歌は、ひそかな趣味について歌にしました。

食べ物をみると、わたし、たねが気になって植えたくてうずうずするんですよ。

ベランダでいっろいろ育てまくったけど、最終的には食べたもののたねを発芽させて観葉植物にして楽しむのが一番はまる。ということで、好きなことを歌にするのは、お相撲短歌もそうだけど、優れた歌かどうかより詠んでて自分が楽しいんですよねー。

 

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未来2019年6月号の歌 たねを蒔きたい 森田しなの

 

少しだけ行き過ぎ気づく沈丁花かおり重くて足を留めたり

 

寒かった昨夜の豚汁きょうはもう春の陽が差し箸は進まず

 

啓蟄やたね蒔きたくて体内の虫はわたしを動かし始む

 

マンゴーは立派なフォルムのたねを持つたねが欲しくてひとつ求める

 

コンビニのプリンパフェからたねを得るグレープフルーツは発芽しやすい

 

唐揚げに添えたレモンのたねを取るみんな酔ってるからかまわない

 

たねを蒔き「平和園」とだけ札に書くレモンが芽生え唐揚げが成る

 

ゆるやかに萎れつづける好きというきもちの根元をスコップで掘る

 

平成はもうすぐ終わる今ならばヒガシが中村主水でもいい

 

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もはや、平和園は歌枕です(断定)。