恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

寡作なわたしの佳作入選ふたつ

今年の秋は本居宣長顕彰短歌大会と佐佐木信綱顕彰歌会で佳作をいただきました。

(ということは、うーうー唸って佳作の歌を詠んだのは今のわたしじゃなくて、夏の方のわたしです)

 

本居宣長さんの方は憧れの小島ゆかりさんに会いたくて、入選しなくても応募しておいたら参加できるのでは、と思ってかなりミーハーな気持ちでさら~っと作って出しました。いや、ミーハー心はだいじですよ!

 

わたしが初めて新聞歌壇に投稿をした歌を選んでくださった小島ゆかりさん。

それがきっかけで短歌が親バレして(短歌するぞ、っていうすぐの頃だから特に何もしてなかったけど)、意外と親がよろこんでくれて、無駄飯食らいの厄介者扱いから急に待遇が良くなったので、わたしが短歌してもいい正当な理由ができたかも知れない。

とか言うと、文学や創作にまっすぐな方からは不純だとお叱りを受けそうだけれど…。

 

当日はもう、ソワソワのわくわくで。司会がわが師匠・大辻隆弘先生だったので、安心してしまって緊張せずにすみました。ありがたいことです。

入選とか大それたことは考えず小島ゆかりさんに会いたさでつくったので、あんまりパンチのきいてないさら~っとした歌になりました。小島ゆかりさんからは、コロナという言葉は使っていないけれどあの時詠んだなぁと思うとこれもコロナ詠になる、と評していただきました。

 

本居宣長顕彰短歌大会 小島ゆかり先生選 佳作

ひとりきり何度も深呼吸をする流星群の降りくる夜に/森田しなの

 

そしてそして、表彰式のあと集合写真を撮ってもらったのですが、焼き増ししたのを送ってもらえました。うわーー、一枚の写真の中に小島ゆかりさんと大辻先生が並んでてこれはレア、非常にレアですよ、もちろん宝物にします!!手帳にはさむか、写真たてに飾るか、まだまだ迷い中です。

 

 

さらに今週は、鈴鹿で、佐佐木信綱顕彰歌会に参加してきました。

 

去年は佐佐木幸綱先生選の佳作でしたがコロナが凄かった頃なので参加を辞退したので、今年が初めてでした。今年は佐佐木頼綱先生選の佳作でした。う~ん、毎度毎度の佳作クオリティよ。。。(←もしかして、ここがこれからの課題なんじゃないのかしら)

 

鈴鹿はめちゃくちゃに寒くて、バス停の場所がわからなくて通りすがりの人に教えてもらったら違うバス停だったり、やっと判明したバス停ではバスが定刻より半時間遅れてきたり、近鉄の途中で乗り換えダッシュしたり、ふくらはぎが壊れるーーと思いながら爆走につぐ爆走の一日でした。

 

佐佐木頼綱先生による小中高校生の部の講評がすごくすごーく丁寧だったのに、先に表彰式があったので、親御さんが我が子の勇姿をカメラにおさめたら早々に帰ってしまわれていて、あー歌を詠んだ生徒さんたちに聞かせてあげたかったな、と勝手に思ったり、大人の部の評には時間が足りなかったご様子で凄い駆け足で終わっちゃったのがしみじみと残念なきもちになったりしました。初めて参加しただけでこんなことを言うのもアレだけれど、この大会は児童・生徒さんが短歌に親しむためのものかも知れないな、と思いました。

 

帰りに、石薬師小学校の生徒さんが(佐佐木信綱記念館のとなりにある小学校で、短歌を熱心に勉強されているそうです)挿し木してくれた卯の花の苗と栞をお土産にいただきました。

短歌よりむしろ園芸好きのわたしには何よりの副賞だな~と思いホクホクしながら帰りました。

 

苗はさっそく、鉢植えにしました。やぁ、短歌もいいですが、土いじりはいいですよ。

一鉢からでも、ベランダでも、室内の窓際でも。香りのいいハーブ、各種ミント、ローズマリー、ラベンダーなど育ててストレスを感じる時にさわって香りをかいですっきりしたり。あと、土をさわるのも嫌なことが指先から土に逃げてく気がする。

 

おっと、忘れてました。

佐佐木信綱顕彰歌会 佐佐木頼綱先生選 佳作

子宮なきわれは生みたし薔薇のはな掌(て)をひらくたびほつほつと咲く/森田しなの

 

初句がきつ過ぎるので、選ばれないと思っていました。万人うけしないでしょう。でも気に入っていたのでどこかにこの歌を出してあげたかったのです。

 

今年の秋も選んでくださった選者の先生方、当日現場でお会いできてお声をかけてくださった方々、どうもありがとうございました!!!特に帰り道ずっと同じ方向で、はじめて会った者同士なのにすっかり打ち解けてお話してくださった方、寒くて長い帰り道がとても楽しくなりました、またどこかの短歌な集まりでお会いしましょう!!