今月は、夏韻集のタイトルと並んで載せてもらってて、とってもとってもとってもとっても恐縮と、わたしの中の広末涼子が歌っております。
わたしなんかがなんちゅうおそれ多いこと......!!!とイタタマレナイ気持ちでこれから一ヶ月、透明な嵐が過ぎ去るのを待ちます。
いいえ、これから一ヶ月、より深い思いで精進します。
お時間あれば、お読みください。m(__)m
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冬花火 森緑
東の和室の障子を開け放ち突っ立って見る山辺の花火
音よりも遅れて開く赤い花ホットワインはのどを滑りぬ
しゃっくりを百遍すると死ぬという四十七まで数えたりしも
アボカドは和名「鰐梨」父母は食わず嫌いのまま往ぬならむ
湯の中にからだ伸ばせばほの白くつまさきまでは見えなくなりぬ
抜け落ちた睫毛一本湯の中にゆるり沈みて消えゆきにけり
粕汁の夕げの後のひとときに酒のにおいは濃く留まれり
キッチンでこっそり酒粕かじるときトムとジェリーのチーズを思う
カーテンを透かして届く月明かり青いくすりをもうひとつ飲む
枕元に「エズラパウンド」と走り書きありていかなる夢を見たるや
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今月の大辻せんせいの選歌後記、すごくじーんと来ました。「歌は究極のところ、自分のために歌うものです。選者の嗜好や、点数や、まわりの評価だけを気にするのは、長い目で見て、あまりおすすめできません。」のところです。
わたしは自分のために、大辻せんせいのもとで歌をつづけていきたい。