恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

結社に入ることを考え始めた。

なんと、いよいよ結社に入ることを考えるようになりました。

いろんな先輩に話を聴いたり、偉大な歌人の存在に思いを馳せたりするなかから、引き寄せられるようにそのような考えに至りました。
ご縁です。引力です。運命です。

インターネットは広く開かれているようだけど、わたしはもっと深く生身の師弟関係のなかに立ってみたいと思うし、そっちが向いてると思う。

短歌をある日突然はじめて半年、そろそろ「短歌ヒヨコ」の看板を下ろそうと思います。まだまだ初心者ですが、先輩方との交流を深めるなかで自分の殻を内側からこわしていきたいという気持ちからです。


【今日のうた】

雪の夜に食べる動物ビスケット やる気もなんにもないんだ今夜

 大辻隆弘『水廊』

すべての音が吸収されてしまうような雪の夜、あのおなじみの愛らしい動物ビスケットを食べるその時、独りなのでしょうか。それとも疲れた恋人のためにそっと差し出された優しい動物ビスケットをかじったのでしょうか。やる気もなんにもない雪の夜かんて、星降る晴天の夜より断然、切ないはず。おだやかな味わいの動物ビスケットを独りぼっちで食べるのでなければいいな、と勝手に願いつつも、きっと独りぼっちなのだろうな、その孤独でやるせない夜すら、うたになるとこんなに美しいのだなあと染み入るように感じました。(感想:森緑)