恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

未来2021年9月号のうた

今月も、未来9月号、つくって届けていただきました。

ちょっと自宅内で行き違いがあり、届いてからわたしの手に渡って開封するまでに時間差がありましたが、無事、読めました。

ありがとうございます!

 

最近、伸び悩みを感じています。

 

実際、一首の歌としてできあがる数も少ないし、どの歌もてんでばらばらの方向を向いてるから連作としてまとまらないし、文体も迷走してるな、っておもう。

わたし、何がしたいのかな、ってわからなくなるぐらい戸惑っている、最近。

 

以前は毎月会って歌会ができていた大辻せんせいとも会えなくて、あのこまごまとした雑談のような会話の中から拾えていたものは大きかったんだな、って思ったり、距離を感じてしまって苦しくなってしまったり。毎月師匠に会えて話せてたのが、すごく贅沢なことだったのだけれどね。

 

今月号は、すこし恋のうたも混ざっています。

まあ、その、素敵だな~と思う人がいたのは事実なんだけれど、この連作だけだと相手の性別まではわかりませんよね。わたしの素性?を知っていたら、この歌を読んで相手が男性だと決定付けるものは何もないからいろんな想像をして読んでもらえると思うのですが。

 

そもそも女性であるわたしが恋のうたを詠んだからといって、相手が男性だと思うのは軽々に過ぎると思うのですよね。。。短歌をはじめた頃、最初にぶつかった壁というかガッカリがそこだったんだけどなあ。。。いや、もちろん、同性同士だとわかるような表現でつくればいいんだけれど。。。むーむー。。。というあたりを、『未来』のなかの「伏流水」というエッセイのコーナーで書こうとしたのだけれど(お話をいただき春頃シャカシャカ書いておりました…)どうしても考えがまとまらず、また短歌史的にはどうなんだろうというのをわたしが知らなさ過ぎて、まだ書ける時じゃないなと思い、頭の中を切り替えて、そちらのコーナーでは別のはなしを書きました(おたのしみに!というほどのものは書けていませんが気軽に読めるものですので、安心?してください??)

 

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未来2021年8月号のうた  森田しなの

ルドゥーテの薔薇を眺めている時のわたしはゆるゆるほどけてしまう

雨音をスマホアプリで聴いている止まないようにリピートさせて

真夜中に程よい闇が恋しくてPCだけを起動しておく

画面越しやわらかな笑みのあなたから眼をはなせずにわたしも笑う

うなじから延ばすケーブルあなたとはわたしのログを共有したい

分度器は使わないけど持っている最終兵器になるかも知れず

何回も頷いて頷いて読む『アガサ・クリスティー完全攻略』

呪いつつ呪われながら過ごす日々庭に蔓延るどくだみの白

新しい鍵がほしいとおもう朝アーモンドミルク噛みしめて飲む

憧れがあふれてあなたを好きになる冷やし中華がはじまる頃に

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ほんと、成長が止まってる気がして、焦りを感じてる。。。

賞レースも苦手だし、短歌で人と競うというのが肌にあわないけど、もっと強く踏みとどまってがんばらないと、大所帯のうえに精鋭揃いの夏韻集にいたらすぐ埋もれてしまうから、ほんとにキャーって怖くなる時があるの。。。

わたしのペースでゆっくり、と思っていても環境が許さない、というか。。。

すこし、疲れてるのかしら。