恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

未来2019年11月号の歌「梅雨寒ぺいん」

今日は兄のところで予定通り、採血された。

もう閉店ガラガラ間際だし忙しそうだったら今度でも、、、と抵抗してみたが、来月なら結果が良くなるのか、と問われたら反論できない。

注射されるのは慣れてるし、不摂生をしてるから結果が悪いのもあらかじめ解ってるし、そんなことはいいんだけど、わたしの血管はなかなか見つからないので見つけるまでに凄く時間がかかってしまうので、看護師さんに非常に申し訳ない。今日は最初から手の甲を差し出した。

手の甲からの採血は痛いですけどいいですか?と聞かれるけど、わたしの採血の標準は手の甲なので、そんなこと本当は気にしてない。

それより採血しにくい血管で、毎度焦らせて(たぶんプレッシャーも感じておられるかも…)スミマセンの一心だ。

 

 

帰宅したら「未来11月号」届いてました。毎月ほんとうにありがとうございます。

 

11月なのに暑いなあ、ってさっきまで半袖だったのに、歌は梅雨寒を詠んでて季節感のずれを面白く感じた。

わたしの月詠はたいてい、その月のムードというか気分の記録なので、ああ、三か月前はこんな感じだったのか、と思い返しながら読む。

 

数あわせで無理くり入れたけどゼッタイこういう歌はダメ、恥ずかしいなあと思ってた一首がきちんと落としてもらってあって、激しく同意!!!と思ってしまった。

それなら最初から欲張らず九首で送るか、十首送るならもっとギリギリまでがんばるべきなのか。わたしはまだまだ、がんばりが足りないのかも知れない。

 

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梅雨寒ぺいん   森田しなの

 

わたしから声をかけると隙のない笑みで振り向くあなたをおもう

 

ほんとうは憧れ以上のきもちです背中に向けてリップシンク

 

あなたからの文を開けば詰め将棋八つ折りにされ入れられており

 

破滅へと向かう気配に倦みつつも目が離せない「グレート・ギャツビー

 

下腹の手術の痕は膨らんで爆破ボタンのごとくなりたり

 

白い肌だけを守って生きてゆく日傘の軸に両手を添えて

 

梅雨寒にぽんぽんぺいんと唱えつつ薄手の腹巻さがしておりぬ

 

もろこしを茹でるにおいは仕事場にあわあわ届きわれを呼びたり

 

安美錦ついに引退あぁやっと心配ごとのひとつが終わる

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あっ。

採血して来たからって、そんなにしょっちゅう採血の歌ばっかり詠んでいては安易な方へ流されてしまうので、今月出す月詠は採血じゃない連作にしなくちゃね。