今月も、未来は無事に来ました。いつもありがとうございます。
今日から四月。
三月はとても貴重な機会をいただいて、未来を一首一首舐めるように何周も読みまくったので、四月号が届いて、なんというか、以前より愛着が深く一冊の重みが増して愛おしく感じられ、お会いしたことない未知の方の歌も丁寧に読めるようになりました。
まあー、三月は自分にとって、驚天動地のできごとがつづき、めちゃくちゃ悩んで泣いて相談して、大変な月だったけど、終わってみれば後半の充実で持ち直した感あります。
ほんとうに、わたしは関わってくださる人に恵まれていて、それだけはわたしの生まれ持った才能かな、と思います。そばに居ない方でも、直接面識がなくても、遠くからたくさんの方の影響をもらっているし、いつも、本当にありがとうございます。
四月号の歌は、タイトルまんま、心臓のCT検査に踏み切ったときの歌です。
血管を写すための造影剤をからだに入れると、副作用がある可能性、最悪死んでしまうこともある、ということで(副作用を起こす可能性は低いとは知っていても)、検査がおわるまでとてもとても怖かったです。こわすぎて、脈拍を落とす薬を二度飲んでも脈拍がばくばくで、仕方なくそのまま検査した程でした。
こんな怖くて憂鬱で嫌なことでも、いっちょ歌にしてやろう、キシシシ、、、みたいな気持ちがあるんですよねえ。
このままだと、自分が死んだら三途の川の自然詠とか詠んでしまいそうだわ。。。
今月号の歌、良かったら読んでみてください。
今月はいまいち、と思っていたけど、夏韻集、欄頭2番手で載せてもらってました。
自分の歌の良さがまだまだ自分でわからないです。
悪い癖ならわかってるんですけど。
ーーーーーーーーー
未来2020年4月号の歌 「心臓CT検査」
咳すれば血の味がする遠からず滅ぶ体を抱えて過ごす
永遠につづく真夜中さえあればジーザス他に何も要らねえ
心電図検査の吸盤貼るひとのひんやりとした指の感触
血管を拡張するというスプレー駄菓子のりんご味に似ており
点滴にて巡り来たるはとろとろと火照りをもよおす未知の流体
熱燗をあおったように熱くなり正しい反応なのか慄く
「ずいぶんと緊張されて。心臓の動きで判りましたよ」と聞く
門が締まる間際の大病院にいて暗き廊下を逃げ出してゆく
体内に造影剤を残しつつこわごわ吸い込む冷たい外気
父母のような年まで生きられぬそういう世代なんじゃないかな
ーーーーーーーーー
検査の結果は、まだもう少し手術の必要はなく経過観察の狭心症でした。
安心したら、その後、発作はめったに起きてません。
4月号では、工房月旦のコーナーでも1月号の歌を取り上げていただいていて、もうもう、有り難いことです。
わたしのような、目立つ活動もしていない、地味で発信力もない者にも読んでくださる方がいて、取り上げていただけると凄く励みになります。
未来1月号(あ、みらいプラザに載った号だー!)から、
さいかち真さんには、
人間をやめて居残りしたくなるタカアシガニの水槽の前/森田しなの
大西久美子さんには、
みずからの吐きたる泡を吸い込んで仰向けのまま過ぎゆくイルカ/森田しなの
こちらを取り上げていただきました。
うれしいです!ありがとうございます。
作った本人が考えるより、読み手の方がより良く意図を汲んで読んでくださると、ひええ~有りがた過ぎます~、、、と恐縮しつつ、自分の視野が広がって勉強になります。
もっともっと、がんばろう~って思います。