コロナウイルスで自粛生活の間も、より一層のヒキコモリ生活をしていたわけですが、解除になりましたね。世間さまがおうちにこもるようになって、プロのヒキコモリとしてのアイデンティティの危機に悶々もーんとしてたので、まあ、いいっすわ。
こんな大変な時期であったにも関わらず、結社誌がきちんと6月1日に届けてもらえたので、表紙の未来ねこさんも神々しく感じました。外界との接点が異常に無いわたしにとって、月に一度届くひかりです。ありがとうございます。
今月号の歌を詠んだのは、3月初旬、ここ数年で最も精神的に混乱して、悩んだり泣いたり、いつも誰かしらとネットを通じて悩みを聞いてもらったり相談したりしてた時期でした。
未来を去ることも、この時、考えていました。歌をやめる、という気持ちは浮かばなかったので、他結社の先輩を通じて短歌をつづける方法を模索したりしていました。
でも、わたしは、やっぱり未来・夏韻集の子です。
わたしを支えてくれる先輩や仲間がいるから、気持ちをつよく持って、下世話な混乱にはまどわされず、わたしはわたしで短歌をやっていく、という信条の確認ができたのはよかったと思います。
そんな時の歌なので、ごちゃごちゃです。
よかったら、お読みください。
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恋人が気の合う友になってゆくカップの底の溶けない砂糖
お仕事の電話の敬語はまぶしくてきれいなリボンみたいに仕舞う
返信のメールが届く「なにとぞ」がいつもひらがら変換のひと
新十両・翠富士関のインタビューよく笑うまるい顔を見守る
気がつけば贔屓は小兵ばかりなり向こう正面に舞の海さん
弓取を見届け一日を終わらしむ感情をシャットダウンしながら
変わらないわたし変わってゆくわたし夕暮れ影は溶けだしてゆく
暗暗とあなたのうしろに闇が居る眼が合えばきっと石になるでしょう
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工房月旦のページでは、大西久美子さんと工藤吉生さんに一首ずつ引いていただきました。ほんとうに、有り難いことです。何百人もの膨大な歌のなかで、地味で目立たないわたしの歌はかんたんに埋もれてしまうのですが、先輩方がこうして取り上げてくださって、ちゃんと読んでるよ、って評までしてくださると、とても前向きな気持ちになれて、ほんとうにほんとうにがんばろうって思います。
未来3月号の歌から、大西久美子さんには、
初雪の破片にふれる手のひらに跡を残さず消える結晶/森田しなの
工藤吉生さんには、
人と会うきもちをつくり家を出る冬陽ぬくもる運転席に/森田しなの
をそれぞれ引いていただきました。
どちらも、年末頃に詠んだ歌でした。
ありがとうございます。
(歌のことも短歌する環境のことも)いつも誰かが気にかけてくださること、感謝しながらもっともっと精進します。
これからも、よろしくお願いします!