恋を語る歌人になれなくて

2016,5月 LINEで送信したメッセージを「それは短歌だよ」と教えてもらったことをきっかけに、短歌な世界に引き込まれて行く。おそーるおそーるな一歩一歩の記録。

毎日題詠「ふとん」

今日から師走かー。
実感ない。

今日のお題は「ふとん」が送られてきました。
おふとんとわたしは切っても切れない仲なのに、詠むとなるとうまくいかない。

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12/1(日) 題「ふとん」

キキララの眠る布団が本州を覆ってしまいずっと夜みたい/おたべ富士

オフトン科ヒト属の本能によりお布団のなか春を待ちます/城野わーる

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今日はモヤモヤのモヤ......という1日で、ほんと、いちにちおふとんざんまいしていたい日曜でした。

毎日題詠「シクラメン」

今日はモヤモヤ。

自分の嫌いなものを相手(主に恋人)が良いと思っているとき、嫌い!というのを隠しきれなくて言葉の端々に出てしまう。
いや、ハッキリ言ってしまうことも多い。
人それぞれ好きなものは違うと、頭ではわかってるのに。


付き合い始めるきっかけになった共通点である短歌で、心を寄せるものが合わないととてもモヤモヤしてしまう。
合わないのかも知れない。もう無理なのかも知れない。

今日はそんなことを考えていた。


今日のお題は、「シクラメン」です。
わたしからお題を出したのに、毎度のノープランで、実際つくるとなると困ってしまいました。


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11/30(土) 題「シクラメン

布施明より贈られた花すべて薔薇と呼びたい シクラメンさえ/おたべ富士

庭に咲く薄むらさきのシクラメン寒空の下きゅっと寄り添う/城野わーる

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何だか気持ちが晴れないので、乃が美の食パンを端から千切ってもしゃもしゃ食べた。食べ切った。

毎日題詠「焚き火」

今日はぼんやりデーでした。

題詠のこともあまりしっかり考えられなかった。
(言い訳だぁ...)

今日のお題は「焚き火」が届きました。
え?リアリティなさ過ぎて困る...と思ったけど、相手が出してきたお題の変更はしないルール(今決めた)なので、これでやってみます。


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11/29(金) 題「焚き火」

床暖の家を抜け出し公園の焚火に両手温めに行く/おたべ富士

境内に焚火を囲む老人は鬼面のごとき陰影を持つ/城野わーる

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焚き火、今回まで知らなかったんですけど、キャンプブームとあわせて焚き火が好きな人やタキビストというのがいるんですね。
焚き火は紳士淑女の出会いの場...みたいなのも見かけたし、タキビスト目指してみるのも楽しいかもなぁ。

毎日題詠「湯」

今日は寒い!
ヒキコモリ的にはちょい前まで半袖Tシャツでいたのですけど。


今日の毎日題詠は、わたしのお題当番なので「湯」にしました。
寒いからね。
晩ごはんは味噌煮込みうどんだよ。


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11/28(木) 題「湯」

湯豆腐が氷豆腐になるぐらいフーフーしてる元雪女/おたべ富士

女湯の露天風呂から桟橋を全裸で見下ろし風に吹かれる/城野わーる

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佐藤佐太郎『短歌作者への助言』をちびちび読んでいます。

長年やっていけば手馴れた歌が作れるようになるけれど、いつも新しい挑戦は続けていかないとね、みたいな文章に触れると、ほんとそうだなーと気持ちをあらたにします。

そう言えば、今日で毎日題詠は七日目。
そろそろもうどっちがわたしなのか、解っちゃってるかもですが、このまま、おたべ富士と城野わーるの題詠の日々はつづきます。

毎日題詠「オリオン」

昨日から両親と小旅行をしていました。
超絶気疲れーーーーー!!

帰宅即寝。死んだように眠った。

今日のお題は「オリオン」が届きました。
えっ?オリオンですか?
わたし、星空とか夜空とか詠まないんですけど...。
なかなか厳しい所を突いてきますねえ...。

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11/27(木) 題「オリオン」

オリオン座以外の星は知らぬ振りで冬の夜空は綺麗だと言う/おたべ富士

名も知らぬあまたの星に囲まれて浴びるほど飲むオリオンビール/城野わーる

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題詠のことを頭のはしっこ(割と中心寄り)に置いて1日を過ごすことは、とても楽しい。
一ヶ月とか長めのしめきりだと集中してつくれないけど、毎日だとキュッと集中できる、気がする。

毎日題詠「終」

毎日題詠が終わるわけではありません!
シンプルにお題が「終」ということで。

今日はわたしがお題当番ですが、詠みやすさなどもまったく考えず、いつもパッと思い付いた言葉です。(後で楽しく悩みます)

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11/26(火) 題「終」

終電を逃し歩いて帰る人24時間眠ってる人/おたべ富士

Listen! エンドロールが終わるまで待てない相手はやめておくこと/城野わーる

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題詠、なかなか癖になってきて、毎日が楽しい。

短歌、たのしいね!

毎日題詠「たい焼き」

毎日題詠、今日で四日目。三日坊主を脱したのでもう安心だ!


ブログ更新のタイミングは、おたべ富士と城野わーるの両者の歌が出そろった時に、わたし森田しなのがしゃしゃーっと書いております。まあ、どっちかはわたしの歌なんですけどね。


歌をつくる時のふだんの手順が、一方は想像を飛躍させて作るタイプ、もう一方は景をそのまま言葉に留め置くタイプ、だと思ってるんだけど、今日はどうでしょう。


今日のお題は相手方の番で、「たい焼き」が届きました。

この前は「焼き芋」だし、次の次あたり「もんじゃ焼き」とか来そうな予感。


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11/25(月) 題「たい焼き」

 鯛焼きを噛まず飲み込む人なのに粒餡じゃなきゃ嫌だとゴネる/おたべ富士


鯛焼きを水槽で飼う新月の夜に眺める激しい交尾/城野わーる

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たい焼きより天輪焼きって気分かなー。

と思ったんですけど、それ、今川焼きって言うらしいですね。

こどものころから、天輪焼き(こどもの耳では「てんりやき」と聞いていた)って言ってましたが、地方によって違うらしいですよね。

毎日題詠「光」

今日は佐藤佐太郎歌集の途中を読んだり、九州場所の千秋楽を見たり、柿ピーを食べたりしてました(わたしは4:6でピー多め希望)。

昨日、今まで書いてきたブログをカテゴリー分けしたのですが、スマホだとうまく表示されないことが判明。スマホでは「PC版」というリンクをタップしてもらうと表示されるようです。


毎日題詠、今日で3日目。
一巡してわたしがお題を出す番。
お題は「光」です。

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11/24(日) 題「光」

日光も水も与えてもらいつつ光合成をサボって眠る/おたべ富士

いつからか母親目線で観ておりぬ浅見光彦の恋と冒険/城野わーる

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さてさて。

令和元年最後の優勝は、横綱白鵬さんでした!
あと一ヶ月ちょい残ってるのに、もう一年終わった気分で落ち着いちゃってますよ。フフ。

毎日題詠「焼き芋」

昨日、急にはじめた新しい遊び、毎日題詠。

短歌はじめたてのヒヨコの心に戻った気分でわくわく楽しんでます。

 

今日のお題は相手から「焼き芋」が届きました。

おいおい、こんな夜分に飯テロか?と思いましたが、昨夜旧友に「月曜断食」というのを強く勧められたので、食べてませんよ。かといって、断食もしてませんが。だってまだ、月曜じゃないからねえ(イージーな言い訳)。

 

焼き芋、いいよね。今こそ、焼き芋。

子供の頃、うちは田舎だから、ご近所さんが畑で枯葉と一緒にいもを焼いていて、たまたま通りかかったりすると分けてもらえることもあった。今はスーパーの野菜売り場とかで焼き芋焼き機で焼いてるのを買ったりします。割とひんぱんに。

 

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11/23(土) 題「焼き芋」

ニセ札を燃やすついでの焼き芋が焼き芋のためのニセ札となる/おたべ富士

夕暮れに焼き芋屋さんの声がして仕事の手を止め駆け出してゆく/城野わーる

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どうでしょうか。

おやつに焼き芋、食べたくなりましたでしょうか。

 

毎日題詠はじめました「人」

毎日詠めるように短歌脳をつかっていこう!苦手な題詠を毎日つづけられるだけ続けてみよう!と思い、今日から始めてみます。

三日坊主になったらあちゃーやっぱり、と笑ってください。

毎日題詠するならうたの日というのもありますが、わたしはあの空気感になじめないタイプなので(←さてはおめえアンチだな!?)。

独りだとすぐ終わりそうなので、道連れを一人。
急に思い付いた遊びに乗ってくれてありがとう!

毎日、交代でお題を出し合っていきます。

とりあえず、わたしが真っ先に思い付いたので今日は「人」です。

●必ずその文字を詠み込むこと。

●わたしのブログに同じ題で日々載せていきます。

●良い歌も良くない歌も、その日のコンディション次第。

●のちに推敲して月詠とかにつかうのはOKだけど、既発表扱いになるので、ダメなところには投稿しないこと。

●そして、わたしともうお一方、これについてはどちらも普段とちがう筆名を使っていきます。

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11/22(金) 題「人」

人としてマクドナルドへ行くときはフィレオフィッシュも半分でいい/おたべ富士

死んだあと人はどこにもいかなくてここもそこにも人がいっぱい/城野わーる

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・・・さてさて、個性や作者像はどこまで判別できるでしょう??
森田しなのはどっちだ??
そして、もう一人は誰??

未来2019年11月号の歌「梅雨寒ぺいん」

今日は兄のところで予定通り、採血された。

もう閉店ガラガラ間際だし忙しそうだったら今度でも、、、と抵抗してみたが、来月なら結果が良くなるのか、と問われたら反論できない。

注射されるのは慣れてるし、不摂生をしてるから結果が悪いのもあらかじめ解ってるし、そんなことはいいんだけど、わたしの血管はなかなか見つからないので見つけるまでに凄く時間がかかってしまうので、看護師さんに非常に申し訳ない。今日は最初から手の甲を差し出した。

手の甲からの採血は痛いですけどいいですか?と聞かれるけど、わたしの採血の標準は手の甲なので、そんなこと本当は気にしてない。

それより採血しにくい血管で、毎度焦らせて(たぶんプレッシャーも感じておられるかも…)スミマセンの一心だ。

 

 

帰宅したら「未来11月号」届いてました。毎月ほんとうにありがとうございます。

 

11月なのに暑いなあ、ってさっきまで半袖だったのに、歌は梅雨寒を詠んでて季節感のずれを面白く感じた。

わたしの月詠はたいてい、その月のムードというか気分の記録なので、ああ、三か月前はこんな感じだったのか、と思い返しながら読む。

 

数あわせで無理くり入れたけどゼッタイこういう歌はダメ、恥ずかしいなあと思ってた一首がきちんと落としてもらってあって、激しく同意!!!と思ってしまった。

それなら最初から欲張らず九首で送るか、十首送るならもっとギリギリまでがんばるべきなのか。わたしはまだまだ、がんばりが足りないのかも知れない。

 

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梅雨寒ぺいん   森田しなの

 

わたしから声をかけると隙のない笑みで振り向くあなたをおもう

 

ほんとうは憧れ以上のきもちです背中に向けてリップシンク

 

あなたからの文を開けば詰め将棋八つ折りにされ入れられており

 

破滅へと向かう気配に倦みつつも目が離せない「グレート・ギャツビー

 

下腹の手術の痕は膨らんで爆破ボタンのごとくなりたり

 

白い肌だけを守って生きてゆく日傘の軸に両手を添えて

 

梅雨寒にぽんぽんぺいんと唱えつつ薄手の腹巻さがしておりぬ

 

もろこしを茹でるにおいは仕事場にあわあわ届きわれを呼びたり

 

安美錦ついに引退あぁやっと心配ごとのひとつが終わる

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あっ。

採血して来たからって、そんなにしょっちゅう採血の歌ばっかり詠んでいては安易な方へ流されてしまうので、今月出す月詠は採血じゃない連作にしなくちゃね。

 

 

未来2019年10月号の歌「松本サリン事件から25年」

今月は、実体験を詠みました。実体験も社会詠といえるのでしょうか?

 

それなのに、時間の経過のせいなのか、技術的な問題なのか、きもちが思い出すことを拒絶してるのか、じぶんごととしてはうまく詠めませんでした。反省。

 

よかったら読んでみてください。

 

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松本サリン事件から25年   森田しなの

 

朝刊の記事を読むときもうそんなにと声は出でたり四半世紀よ

 

あの朝の真上から降るヘリの音テレビをつければ音は重なる

 

足元がぐらつくような心地してふだんはサボる教室にいる

 

掲示板には教団の幹部らが開くセミナーのいつものチラシ

 

学生が死ぬということ四月にはとおく雪山見ゆるキャンパス

 

少しだけ離れていたから死んでない生き残るとはそれだけのこと

 

警官が二十四時間見張ってる誰を何から守ろうとして

 

卒業の朝に見たのは東京の地下鉄サリン事件の速報

 

おい、松本ナンバーだぞと警官がざわつく故郷の夜の検問

 

冤罪がうまれる様をなまで見たあの夏はまだ終わっていない

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