今月もコロナ禍の大変な中、「未来11月号」を届けていただきました。
たくさんの方のご苦労の上に成り立っている大切な本、本当にいつもありがとうございます。本屋が一軒もない山の中で生まれ育ったので(そして今もそこに戻って暮らしてる…)、この一冊の貴重さが身に沁みます。一か月まるまるかけてじっくり読ませていただきます。
今月は、いつもと同じらへんのページをめくってみても夏韻集のページが見つからず、え?え?突如消滅???(怖!)と思いながら目次を確かめたら、岡井さんの欄があった「未来」最後の位置に全員揃って移動していたので、最近引っ越しの夢ばかりみてたのは予知夢??と思いました。
この配置だと、欄頭ファイブも今まで以上に身が引き締まります。有り難いことですが、もっと精進しなければと思いました。
今月号の歌は、こちらです。
よかったらお読みくださいませ。
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父の居ぬときだけ母は語り出す子供時代の海辺の暮らし
離島には苺畑はめずらしく赤い実は母の憧れだった
母とふたり夜ごと交互に使いたるリンスのいらないメリットシャンプー
聞き返す母に何度も花椒(ルビ:フォアジャオ)と上沼恵美子のまねをして言う
殺される夢のおわりに母のこと初めてお母さんと呼びたり
包丁を研ぐ母の音きれぎれに聞くとき急に奥歯がきしむ
性欲をおもいだせない米茄子のまるみをいつまでもなでている
愛されることに慣れずに雨のなか駆け出していた野生のごとく
かわりなく暮らしは過ぎるガセリ菌SP株を信じつづけて
リモコンのdボタンだけ反応がおっとりしたまま立秋になる
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工房月旦のコーナーでは、工藤吉生さんに一首取り上げて評していただきました。
今年詠んだなかで特に、実感としてほんとにそうだったなあ、と思いながら詠んだ歌で思い入れがあったので読んでもらえてとてもうれしいです。ありがとうございます。もっとがんばります!
ゆるされぬ恋しておれば毎日は恥ずかしいほど輝いていた/森田しなの
(未来8月号掲載)
今月は、沼谷香澄さんの7月号アンソロジー作品「人生はオールオッケーです」にも一首引いていただいていて、しかも仲良しの掛水ヱイさんとぴったり並んで掲載されててすごくすごくうれしいです!
未来最新号の7月号アンソロジーのページから是非、ご覧ください!
アンソロジー、わたしも一度担当させていただいたのですが、とても勉強になりましたし、好きな歌を選んで作品を編むのはほんとに楽しかったです。またいつかチャンスがめぐってきたらいいな~☆などと思ってます。
明日は、椿大神社です。早く寝ないと。。。